January 18, 2013

原爆ドーム前で考えたこと

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先日、広島に行ってきました。主宰するNPOでやっている「里山活用団体にピザ窯を贈る」プロジェクトの贈呈式です。ちょうど東京出張の後だったので、1日早く広島に入り、原爆ドームを見てきました。

川沿いの緑豊かな公園内に残された原爆ドーム。原爆の悲惨さを伝えるには、あまりにも平和的な光景でした。しかし、紛れもなくこの場所で多くの人が命を落としたのです。今でこそ静かな川面には死体が浮かび、地獄絵図が広がっていたのです。

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想像力を働かせることで見えてくることがあります。僕は原爆ドームを福島の原発に見立てました。ドームが格納容器、崩れた壁が原子炉建屋です。偶然にも似た形の建物が、いまも丸腰の人が近づくと死に至るほどの放射線を発し続けています。

平和さを取り戻したかのような場所で、こんなふうに想像力が働いたのには理由があります。原爆ドームの周りを歩いているとき、ふいにスイッチを入れたままの線量計がアラートを発したのです。表示を見ると0.4μSv/hを超えていました。「まさか」と思い、一旦、スイッチを入れ直し、アラートが鳴った付近を再び歩いてみたのですが、異常な線量上昇は再現されませんでした。

単なる誤作動だったのか、汚染された何かとすれ違ったのか、定かではありません。しかし、アラートが鳴り続ける地域を訪問したことがたびたびあるので、旅行者気分が吹っ飛び、一気に現実に引き戻されました。

そして、「原子力は夢のエネルギーなどではなく、平和を破壊するものでしかない。平和ボケしている場合ではない」と、あらためて感じたのでした。